会社法総論
会社とは
会社とは、株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社をいう(会社法2条1号)。
合名会社、合資会社、合同会社の3つを総称して持分会社という。
外国会社は、会社法上の会社に含まれない。
社員とは
社員とは、会社を構成する者(構成員)であり、会社に出資する者(出資者)である。
株式会社の社員を株主という。
会社の性質
会社とは、「営利性」「社団性」「法人性」の3つの性質を有している。
営利性
営利性とは、次の2つを目的とすることをいう。
- 利益を獲得すること
- 獲得した利益を社員(出資者)に分配すること
社団性
社団性とは、複数の人が集まり成立することをいう。
なお、社員が1人の会社(一人会社)は、合資会社を除き認められる、と解される。
(合資会社は、無限責任社員と有限責任社員がそれぞれ1名以上必要である。)
法人性
法人性とは、権利義務の主体になる、ということである。
法人格否認の法理
本来、会社は、社員から独立した法人格を有する。しかし、会社が実質的に個人の所有であり、会社の独立性を貫くことが不当な結果を招く場合には、会社の法人格を否認し、会社と社員を同一視することが判例上認められている。これを法人格否認の法理という。
法人格否認が否認される結果、社員は、会社名義でなされた行為について、直接責任を負うことになる。
会社法総則
商号
会社は、その名称を商号とする(会社法6条1項)。
商号とは、会社を特定するために用いられる要素の一つである。それゆえ、1つの会社が複数の商号を用いることはできない(商号単一の原則)。
会社は、株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社の種類に従い、それぞれその商号中に株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社という文字を用いなければならない(会社法6条2項)。会社は、その商号中に、他の種類の会社であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない(会社法6条3項)。
本店
支店
支配人